2025.10.24
映像づくりの基本_動画で差がつく!良い画を撮るカメラマンの特徴とは?
先日、ライジングサンのライブイベントに社内チームで撮影として参加してきました。 今回の現場では、社内の若手カメラマンも本番のカメラポジションを任せてもらえるという、実戦的な機会をいただけました。(ありがたいです。) 撮影自体は複数のカメラマンが並行して行い、スイッチャー(映像を切り替える役割)は元受けの制作会社さんが担当。 現場に入っていた私たちは、プロのカメラマンたちと同じ映像を同時に見比べることができました。 その中で、改めて気づかされたのが **「良いカメラマンとそうでないカメラマンの違いは、撮影に“意図”があるかどうか」**という点です。
【なぜその画を撮ったのか?その“意図”がスタートライン】
同じ場面を撮っていても、画に“意志”があるかどうかは、見ればすぐに分かります。
たとえば、ライブ中にアーティストが曲のノリに合わせて大きく動いたとき、
カメラがその動きについていけているか?その動きを予測していたのか?
ただ目の前の出来事を追いかけているだけでは、映像はどうしても受け身なものになります。
若手カメラマンの映像を見返してみると、「盛り上がった瞬間のカット自体は悪くないけど、その後の動きが雑だったな…」と感じる場面も。
そこにカメラマン自身の“考え”や“意志”があるかどうかで、映像の質は大きく変わってきます。
“意図のある映像”を撮るために必要なこと
では、どうすれば「意図のある」撮影ができるのか。
挙げればいろいろとあるのですが、今回はわかりやすく次の2つの視点が必要だと感じています。
【1. 現場での「役割」を理解すること】
ライブのようなマルチカメラの現場では、
カメラごとに「引きで全体を撮る」「ボーカルを追う」「楽器をピンで撮る」などの明確な役割があります。
たとえば、ステージ中央に向いたカメラが、広いワイドショットを押さえることが期待されているにもかかわらず、
そのポジションで普通にズームして寄ってしまうと、他のカメラと役割がかぶってしまうんです。
結果的に「せっかくの良いポジションなのに、中途半端な映像しか撮れていない…」という残念なケースも。
これは「カメラの位置=どんな画が求められているか」を理解していないことから生まれます。
良いカメラマンは、現場全体を把握しながら、自分の持ち場で何を撮るべきかを明確に意識しているんです。
さらにもう一歩踏み込むと
他のカメラの動きが視界に入っていると、「あ、今ボーカルは別のカメラが押さえてるな」と判断して、自分は盛り上がっている観客のリアクションを狙おう、といった工夫も生まれてきます。
これはあくまで能動的な判断ですが、結果として**“全体の中での役割を果たす”行動**につながっているとも言えます。
【2. 日常から“作り手目線”で映像を見る習慣を持つ】
撮影技術は、現場だけで身につくものではありません。
日頃から、何気なく見ている映像に対して「これはなぜ見やすいのか?」「このカット、なんか気持ち悪いな」といった観察と考察を繰り返すことがとても大切です。
日頃見るテレビでもOKです。
・映像が良かった時 → 何が良かったのか?構図?動き?タイミング?
・映像がイマイチだった時 → なぜそう感じたのか?どこが違和感だった?
・好き・嫌いで終わらせず → なぜ自分はそう思ったのか?
そうした、仮想して思考する積み重ねが、現場で“次にどう動くか”の判断力や直感力につながっていきます。
●若手が育つ現場は、チームの力
ここまで読んで、「若いカメラマンを批判しているのでは?」と感じられた方もいるかもしれません。
でも、実はその逆で——今回の現場では、若手の中にもしっかり考えて工夫している姿勢がたくさん見られました。
どんなに経験のあるカメラマンでも、最初は「なんとなく」で動いてしまう時期があります。
ただ、こうして現場で比べられる環境があり、反省しながら撮った映像を見返すことで、次に繋がる「学び」が得られるのです。
良い映像は、良いカメラマンだけでなく、育てようとするチームの姿勢によっても生まれます。
今回も若手の吸収力と、まわりのサポートのおかげで、少しずつでも確実に成長している姿を見て、とても頼もしく感じました。

【●まとめ:良い動画は“良い撮影”から生まれる】
結局のところ、良い動画には必ず“考えて撮られた”良い画があります。
ただ撮るだけではない、「なぜその画なのか?」という意図があるかどうかが、カメラマンの質を決める大きな分かれ目になります。
私たちコブラ映像札幌では、ライブやイベントのマルチカメラ撮影をはじめ、企業のプロモーション映像や記録映像など、幅広く撮影・編集を行っています。
映像制作を通して、ただ“キレイに撮る”だけでなく、「伝わる」「魅力が引き立つ」動画づくりを心がけています。
「撮影を任せたいけど、どんな映像になるか不安…」
そんな時はぜひ一度ご相談ください。
目的やターゲットに合わせて、企画・構成・撮影まで丁寧にご提案いたします。
