2025.10.03

ナレーション収録で気をつけること|プロの現場で行われている工夫とは?

映像制作において「ナレーション」は、映像の印象や伝わり方を大きく左右する重要な要素です。映像やBGMと組み合わさることで、情報に説得力を持たせたり、感情を引き出したりと、視聴者の理解を助ける役割を果たします。 今回は、ナレーションを収録する際にプロの現場で行われている工夫や、気をつけているポイントをご紹介します。

ナレーションは“完成映像の最後の仕上げ”

映像制作の流れの中で、ナレーション収録は編集後期に行う工程です。たとえば企業VP(ビデオパッケージ)の場合、

 

  1.  ①全体構成を決める
  2.  ②撮影
  3.  ③編集
  4.  ④映像+BGMを一度クライアントに確認
  5.  ⑤ナレーションの入る箇所をテキストで整理
  6.  ⑥ナレーション収録(必要に応じて修正)という流れが一般的です。

クライアントのご要望にしっかり応えるためにも、先に内容などをある程度詰めてから収録に臨むように弊社では段取りを行います。

 


●台本はよりも完成した時が大事♪

 

ナレーションには基本的に台本が用意されます。

文章としては完成していても、「読み上げたときに自然か」「聞き取りやすいか」は別問題です。

たとえば、「〜に関して〜していきます」というような書き言葉は、読み上げるとリズムが悪かったり、不自然に感じることがあります。

そのため、プロのナレーターが読みやすい言い回しにする工夫が必要です。

弊社では、台本作成段階から「読むこと」を意識して調整しています。また、収録当日にはナレーターさんの提案でより自然な言い回しにアレンジされることも多々あります

そこには経験からくる言葉のチョイスや間の取り方など、まさに“声のプロ”ならではのセンスが光ります。

 


昔と今で変わったこと|AIの活用と人間の違い

 

ナレーション収録は、ナレーターさんがいないとできません。

テキストで確認してOKを出しても聞いてみると「ちょっと違うな」ということも少なからず発生します。

今は、便利なものでAI音声で仮ナレーションを収録することが可能になりました。ナレーションの雰囲気を事前に確認しやすくなり、本収録時の調整もしやすくなっています。コスト面でも大きな利点があります。

ただし、人間のナレーションにはAIには出せない強みもあります。

まずはAIのような不自然さが無い。当たり前ですが人間がしゃべるイントネーションはAIにはまだ追いつけていません。最近はイントネーションの調整もできるようになっていますが、結構大変ではあります。

ほかにもたとえば、

「こういう言い回しの方が自然では?」
「この言葉にもっと感情を込めたほうが良さそう」
「無音を少し長めにとったほうが効果的」

といった臨機応変な提案や発見があるのは、やはりプロのナレーターならではであり、人間ならではです。さらに、MA(音声仕上げ)エンジニアとの連携により、環境音やBGMとのバランス調整まで含めた「耳あたりの良い音声設計」が可能になります。

また当たり前ですが人間がしゃべるイントネーションはAIにはまだ追いつけていません。最近はイントネーションの調整もできるようになっていますが、結構大変ではあります。

 


●ナレーション収録の現場ってどんな感じ?

 

ナレーションは、ラジオの収録スタジオのような専用のブースで行われます
声がクリアに録れるように設計された空間で、ナレーターさんとスタッフが一体となって作業します。

ちなみに、収録の際は、 まるで映画監督になったような気分で、ほどよい緊張感があります。(笑)

でもご安心ください。現場は和やかで、ナレーターさんもエンジニアさんも、皆さん快く対応してくださいます。


初めての方でも「やってよかった」と思ってもらえるよう、丁寧に進行しています。


●まとめ|ナレーションで伝わり方が変わる

 

ナレーションは、映像に“声”というもうひとつの表現を加える大切な工程です。


台本の工夫、収録時の配慮、ナレーターとの連携など、細やかな対応を積み重ねることで、伝えたい想いやメッセージがより鮮明に伝わる映像になります。

コブラ映像札幌では、ナレーションを含めた映像全体の設計から丁寧にサポートしております。


「プロのナレーションを入れてみたい」「どんな流れで進めるの?」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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